物流「2024年問題」
農業情報
2024年度に施行予定の、トラック運転手の労働時間規制(改善基準告示)改正により、農林水産物の輸送能力が3割不足するとの試算が、有識者会合で示された。
運転手の拘束時間が減り、農産物を運べなくなるリスクを裏付けた。産地、流通の各段階で改正に対応した輸送体系の再構築が急がれます。
改善基準告示は、運転手の拘束時間の上限などを定めています。拘束時間は、始業から終業までの労働時間と休憩時間の合計。
年間の総拘束時間は原則、現行から216時間減り「上限3300時間」となります。
厚生労働省は12月の告示改正、24年4月施行を予定しています。
24年4月以降、トラック運転手の年間時間外労働の上限は960時間に制限されます。
物流の標準化、効率化を進めるため様々な取り組みがなされています。
・物流拠点への輸送集約
・デジタル技術を活用した共同配送
・パレットの普及(標準化)
・鉄道や船舶へのモーダルシフト
長時間労働に支えられてきた物流業界では、鉄道や船の活用も含めた輸送体制の再構築が迫られています。