血管老化対策にブロッコリー
血管老化の主な要因は、皮膚の老化を促進する要因と同様に、「酸化」「糖化」、そして「炎症」です。
酸化とは?
酸化は、活性酸素(フリーラジカル)による身体の酸性化を指します。
活性酸素は、適量であれば病原菌やウイルスを殺傷し、細胞間の情報伝達や細胞の増殖、排卵・受精など、身体に有益な作用をもたらしてくれます。
ところが喫煙や過度な運動で活性酸素が過剰に発生すると、もともと身体に備わっている「抗酸化システム」が破綻し、細胞がさびついて老化が促進されます。
老化した内皮の隙間から血管内膜へ滑り込んだLDLコレステロールが活性酸素と結びつくと、超悪玉の酸化LDLに変性します。
免疫細胞がこれを異物として認識し、貪食することで血管内にプラークと呼ばれる動脈硬化巣が形成されます。
このプラークは血管の破綻を引き起こす地雷のようになります。
糖化とは?
糖化は、タンパク質と糖が加熱されることで生じる現象であり、超悪玉のAGEsが生成されます。
身体内での糖化は、体温下での「低温調理」と同様です。循環する余分なブドウ糖が徐々に加熱されると、細胞や組織を構成するタンパク質と結びつき、糖化が進行します。
糖化が進んだ血管は、柔軟性が失われるほか、血管内皮細胞の機能がどんどん低下していきます。
AGEsは、活性酸素と同様にLDLコレステロールと結合し、「アテローム(粥状硬化巣)」と呼ばれる粘り気のあるプラークを形成します。さらに、慢性的な炎症も誘発します。糖化は、他の要因に比べても血管老化を特に促進する要因であると言えます。
炎症とは?
血管内では、血管壁が傷ついたり酸化・糖化が起こることで、常に炎症が発生しています。
通常、血管内皮機能が正常な場合、傷の修復と炎症の鎮静化が迅速に行われます。
しかし、酸化や糖化が進行し、血管内皮機能が障害されると、このプロセスはうまくいかなくなります。
炎症が広がり、血管内は死んだ内皮細胞と、血栓で覆われます。
さらに、炎症が慢性化すると、炎症-修復のリモデリングによって血管の内腔が硬くなり、狭まっていきます。
血管老化の三大要因を一つでも減らすには?
抗酸化システムをサポートする栄養素
- ビタミンC
- ビタミンE
- カロテノイド(ビタミンA)
を積極的に取流ことです。
活性酸素の発生を抑え、除去する作用があります。
緑の濃い葉野菜やブロッコリー、ピーマン、キャベツ、果物にはビタミンCやAが豊富に含まれています。
一方、ナッツ類やカボチャ、ツナ、エビ、卵黄にはビタミンEが多く含まれています。
サプリメントの摂取も一つの手段ですが、やはり毎日の食事からビタミンや栄養素を取り入れることが大切です。
バランスの取れた食事を心がけ、健康的な食材を選んで摂取することで、身体の健康を維持することができます。